下水道展’03東京

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少し旧聞に属しますが、7月22日から25日まで、東京ビッグサイト東展示場において、「下水道展’03東京」が開催され、見学する機会を得ました。
これは、(社)日本下水道協会が主催して、1987年大阪開催を第1回とし、毎年行われています。
下水道は、インフラの主役として、水道、道路とともに、私たちの生活になくてはならない施設ですが、一般に目が触れない地下の施設であることからなかなか、その内部をうかがい知ることが出来ません。下水処理場も、どうしても臭気が伴うことなどから、迷惑施設とのとらえ方をされていますし、見学する機会もあまりありません。
私も長い間下水道の工事に従事してきましたが、自分の手がけた下水道が使われているときに中に入ったことはまれです。

しかし、生活排水の環境負荷を考えると、下水道の役割は高まるばかりであると思います。今年の下水道展は、とくに下水道協会がイベントを開催したためか、夏休みの子供たちや家族連れが目立ったように思います。

こうした人々が、下水道の役割を知り、少しでも環境に目を向けて頂ければ、このページも本望です。

最近(8月22日)国土交通省より発表された下水道に関する統計では、次のように言っています。(要約筆者)

【平成14年度末の全国の処理人口普及率は、65.2%(平成13年度末63.5%)。処理人口は約8,257万人となり、平成13年度末から平成14年度末の1年間に、長野県の総人口にほぼ相当する約225万人が新たに下水道を利用できるようになった。
 下水道処理人口普及率が100%に到達している都市は22市町村であり、平成14年度末において、新たに神奈川県逗子市等が到達した。また、平成14年度において新たに供用を開始した都市は95市町村である。
 
 都道府県別にみると、平成13年度末から平成14年度末にかけては新潟県及び長野県で3.8%増と大きく普及率が増加している。
下水道整備により海や川に清らかな水環境が復活した結果、清流にしか生息しない生物の姿が戻ったり、途絶えていた花火大会などの水にちなんだ催しが復活・創出するなどの事例が全国各地に見られる。

 しかしながら、我が国における下水道の整備は先進各国と比較するとまだ低い状況にあり、下水道整備予定区域において、未だ下水道が未整備である区域の人口は約2,900万人となっている。また、大都市と中小市町村では大きな格差があり、特に人口5万人未満の市町村の普及率は31.8%にすぎない状況であり、今後も引き続き整備の促進を図る必要がある。】

下水道展では、下水道官などの材料や、下水道を施工する機械・工法から、処理機械などと並んで、設計や監視システムなどまで、幅広い展示がなされています。


                                


今年は、あるブースに、昭和12年、東京都墨田区亀沢に布設された鉄筋コンクリート管の実物が展示されていました。65年の歴史をへて再構築のため、その仕事を終えた物です。

 

下水道は、管がつながらなければならないため、人家のないところでも延々と管渠を引かねばなりません。特に流域下水道は、整備に多額の費用と長い期間を要するため、根強い批判があります。小規模な集落排水の考え方を、もっと取り入れるべきであるとの意見がそれです。一方で、集中豪雨などの場合の対応に問題もあり、意見集約には至っていません。

 

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