波崎町利根川の河堤

 茨城県波崎町は、利根川の河口にあり、太平洋とにはさまれた、ほぼ三角形をした町です。利根川の対岸は千葉県銚子市で、その川幅は約1.5Kmもあるため、昔は(昭和3712月銚子大橋架橋)渡船で車両と人が行き来していました。波崎漁港は、今では太平洋に面したところにありますがこれは昭和60年に出来たものです。それ以前は利根川の河口を少し上ったところにありました。
 この辺りは川というより海の一部で、そのため港が堤防で囲まれていなかったのです。
 今回の写真は、昭和
27年に工事が行われた河提築造の記録の一部です。これは現在でも残っていますから、現地に行けば見ることが出来ます。詳細は「波崎町史」が手元になく参照できないので不明ですが、私の所有する「写真集 波崎町の歴史」(昭和55年・波崎町)には、記事も写真もありませんから、もしかすると貴重な資料なのかも知れません。

 河提はコンクリート矢板を平行に打ち込んでその中に割栗石を充填し、上部をコンクリートで覆ったもののようです。海岸でこの写真のように型枠鉄筋を組み中にコンクリートを打設して完成です。

 今で言う橋型クレーンのようなもので、完成した矢板を移動しています。よく見るとこれは木製です。

 当然ですが、鉢巻の人はいてもヘルメットの人はいません。でも左から2番目の人の右手の形は何か現在の合図と同じような雰囲気ではありませんか。

 矢板は船で打っていたのです。動力は何だったのでしょうか。黒く見えるのはモンケンなんでしょうか。

 多分、コンクリート練り立てでしょう。船にバケットが見えます。こうして少しづつ運んだのでしょう。

 先のバケットをひっくり返してコンクリートを打設しています。残念ながら締固めの写真はありません。

 この角度ですと手前に割栗石が詰まっているのがよくわかります。

 これで完成です。この工事(昭和27年度波崎港改修築工事)は昭和28718日竣工となっていますから、写真の撮影も恐らくその頃でしょう。なんと私が小学校に入学した年です。
 今回ご紹介した波崎町と銚子市の間には先の銚子大橋がありましたが、幅員
7mでは何とも狭く、老朽化もあって計画された新しい橋が完成しました。2000318()午後3時開通の「利根かもめ大橋」です。(工事完成を遅らせたとんぼの話はいずれまた折を見ていたします)

 

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