ポリエチレン水道管

 

地震災害などで真っ先に困ることのひとつは、水道管の被災で断水することです。自衛隊の給水車が駆けつけますが、都会で高層マンションなどに住んでいると、停電でエレベーターが使えない場合など、上階まで水を運ぶこともままならない状況が予想されます。

水道管のような地下埋設管は、どこで被災しているかを特定することに時間がかかります。これまでも耐震継ぎ手などが工夫されていますが、管そのものが被災して折れたりすれば、復旧にこれまた時間がかかります。

今回ご紹介するポリエチレン製水道管は、本体がゆれに追随し、継ぎ手もEF(エレクトロフュージョン)接合が使えるなど、優れた耐震性能を持っているようです。
まだ、普及は進んでいませんが、私が以前水道工事の監理をしていたとき、その敷設現場に立ち会った経験がありますので、一端をご紹介します。
詳しくは、「配水用ポリエチレンパイプシステム協会」のウエブサイトに技術資料がありますので、そちらをご覧下さい。

写真1 これがポリエチレンパイプです。よく見ると曲がっています。

写真2 切断しているところです。

ポリエチレンパイプは軽いので、ある程度の長さでも人力による運搬が出来るため、こうした直線部分では何本か地上でつないで布設することが出来ます。切断も人力により比較的簡単に出来ます。

写真3 EF継ぎ手です。

写真4 EF継ぎ手はタグで製品情報が管理されています。

EF(エレクトロフュージョン)接合とは、接合面に電熱線を埋め込んだ管継手に、通電して電熱線を発熱させ、管継手内面と管外面の樹脂を加熱溶融して融着し、一体化させる接合方法です。コントローラに附属のバーコードリーダで、タグについているそれぞれ異なる融着データを読み込みます。従って、違うタグを読み込むとうまくいきません。このあたりは、同協会の「技術資料」(PTC 水道配水用ポリエチレン管及び管継手 施工マニュアルをご覧になると丁寧な説明があります。

写真5 接合部清掃

写真6 接合

管の接合部及びソケットの内面をペーパータオル(エタノール等を浸み込ませたもの。素手で行う。布や軍手で行うと繊維が付着してよくない)で清掃しています。これが、うまく接着するかどうかのポイントの一つであるといいます。

通電すると温度が上昇して接着しますが、この温度管理も重要で、発電機は余計な電圧変動に対応するため専用とするとか、冬季には暖機運転をするとかが記載されています。

写真7 接合確認

写真8 インジケータ

写真7は、接合確認している状況ですが、確認はインジケータが出ているかどうかで行います。図1は、先のマニュアルにある図です。写真を撮る際、クローズアップしなかったので、引用させていただきました。

他にもメカニカル継手などもありますが、未見です。

※当サイトは、当該協会との利害関係はありません。従って採否のご判断は採用検討団体の責任において行っていただきたいと考えます。

※水道は、技術士の部門でも「上下水道部門」であって、「建設部門」とは異なった内容となっています。しかし、配管そのものはともかく、地下埋設の際の工事は重なる部分があるため、この「身近な土木」にふさわしいテーマであると考え、掲載しました。土木の守備範囲は広いのです。

 

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