高速道路高架橋

 この写真は、高速大宮線高架橋(与野ジャンクション)の工事現場です。
 高速大宮線は、高速
5号池袋線と東京外環自動車道の交差する美女木ジャンクションを基点とし、新大宮バイパス上を高架で北上、与野ジャンクションで東進してすぐに地下構造(トンネル)となって埼玉新都心にアクセスします。さらにJR新幹線、同貨物、同東北線、同京浜東北線などの地下を通過し第二産業道路に接続する高速道路です。
 高速道路の都会におけるトンネル構造も、最近ではかなり多くなってきました。先に紹介した東京湾横断道路などもそのひとつです。さらに、現在飛鳥山公園の下にも同様のトンネルが掘られています。ここ大宮線のトンネルの特徴は、新幹線の下をくぐるので、高架のように上り下りが同一面にあると幅が広くなりすぎるため、上下のトンネル構造になっていることです。
 しかし、通常は高速道路というと、この写真のような高架形式が多く採用されています。
この形式は用地を立体的に使え、しかもトンネル構造より安価な工事費で建設できるのですが、近くの住民にとってはまったくの無用の長物であることは確かです。もちろん自身が利用したり物流の円滑さで利益を得たりするのですが、何しろ人は当然ですが直接的な影響、例えば景観の問題、日照の問題、振動・騒音の問題、大気汚染の問題などの方により敏感になります。トンネルであれば建設費は高いけれど(間接的に負担しているのだが)日常的に目の前に無いので、気分も安らぐというわけです。
 しかし、道路トンネルで厄介なことは排気ガスの排出口が必要になることです。そうなると排気口の位置形状高さによっては一部ですが景観日照の問題、トンネル建設中の地盤沈下などまた違った角度での問題が出来てきます。
 私の専門がトンネルなので、高架橋の写真を掲げながらトンネルの話になってしまいました。

 この写真は同じ与野ジャンクション高架工事中をもう少し近寄って下から見上げたものです。作業員の墜落転落防止の安全柵や安全ネットがきちんとされています。左のほうに見える白と黄色の四角い柱は高架橋のコンクリートがまだ柔らかい時に下側の型枠を支えて落下しないようにするものの一部です。これがきちんとしていないと、125日大分県日出町宇佐別府道路速見インターチェンジでの事故のようなこと(コンクリートを打設中に下から支えていた支保工が倒壊して200トンのコンクリートが道路をふさいだもの。この事故の原因はまだ不明です。ここでは現象のことを言っています)が起きます。
 同じ高架形式でも、橋脚だけ作って橋の部分は工場や近くで作り、大きなクレーンで吊り下げて架ける方法もあります。この方法だと、一晩で橋が出来たなどとニュースになったりします。
 

 一般の方が、巨大土木構造物の出来あがる過程を目にすることは余り多くなく、地下鉄などはまったく目にしないのが普通です。ですが最近では、出来あがってまだ電車の通らないうちに地下鉄ウオークなどを催していることがあります。高速道路などでも、車両に開放する前に、マラソン大会などを開催していることがあります。
 その点、こうした都市部での高架橋工事などでは、だんだん出来あがっていく様子が目の前に見えるため、工事自体が土木の解説になっている感があります。工事現場というと高い塀で周囲を囲んで中が見えないような印象がありますが、このごろは、塀の一部が透明又は網になっていて中が見えることが多くなってきました。
 解っていただくには、公開の原則を守る必要があります。土木工事(公共工事)はどこでどうして決まるのかがはっきりしないといわれています。本当は建前としてはそんなことは無いのでしょうが、いつも問題をこじらすのはそのあたり、つまり、一般の人が知ったときはもう決まっていた、ということです。
 このコラムを見て、少しでも土木に興味をもたれると、決まっていく過程も見えていくのではないかと筆者は期待しています。

 今回はおまけ(土木ではなく建築分野という意味です)をつけます。この写真は埼玉新都心のJR新駅(ホーム建築中)です。屋根が波のようにデザインされています。デザインコンセプトが「波のシェルター」だそうです。開業はまだ先(4月?5月?)ですが、55日には「さいたま新都心街開きフェスタ」が行われる予定です。
 視点が定まらない文になってしまいました。反省。

 

身近な土木INDEXにもどる