砕石工場


 以前、建設工事に欠かせない「山砂」採取場所や、「セメント原料採取鉱山」を訪問しましたが、今回はこれも欠かすことのできない「砕石」の採石場を見学することができましたのでご紹介します。
  
 砕石とは、岩石(など)を所定の大きさの範囲に入るよう破砕して、建設材料のうち骨材(コンクリートや道路舗装の材料)にしたものです。

 砕石には、以下のような種類があります。それぞれ用途によって使い分けられます。
(1)クラッシャラン:クラッシャと呼ばれる破砕機で破砕したままのもの。ふるいを通さないので粒度範囲が広い。
(2)単粒度砕石:ほぼ同じ大きさだけのものをふるいわけしたもの。
(3)粒度調整砕石:大きさの違う砕石の混合比を調節してよく締め固まるようにしたもの。
(4)砕石ダスト:砕石を作るときにできる石の粉末で、2.5mmフルイを通った細かいもの。
(5)再生砕石:既設構造物を取り壊したときに出るコンクリート隗を破砕したリサイクル品。

 砕石(統計上は砕石・骨材)も、建設工事の減少などに伴い、年々出荷量が減少(参考)していますが、茨城県は道路延長が全国2位(広くて平らな地形)であることもあって、需要は底堅いものがあるようです。
 また、首都圏に近いことから重要な供給源となっています。
 砕石は、写真1のように、山を削って生産しますから、自然破壊の元凶のように思われています。そのため跡地の緑化対策がこの産業の重要な前提となっています。将来の緑化費用は別途積み立てておかなければ許可にならないそうです。

採石場遠景

写真1 採石場遠景

 この採石場は、茨城県の中央部、筑波山の南です。このあたりは以前から採石場が多く、地形図にもそれが現れています。採石を終了した箇所もありますが、まだ当分稼動するだけの量はあるようです。
 地質は、この地が茨城県北西部から連なる八溝〔ヤミゾ〕山地、鷲子〔トリノコ〕山地、鶏足〔トリアシ〕山地そして筑波山地に分布する古生代(中生代であるかもしれないともいわれる)の岩石です。
 この山地の岩石は砂岩、粘板岩からなり まれにチャートや石灰岩を挟んでいるそうです。鶏足山地を作る鶏足層群は厚さ3,500mに及ぶ地層で、南部の石岡や岩瀬地区では砂岩が砕石として大規模に採掘されています。
 最南端の筑波地区の地質は花崗岩などの深成岩と古生代の砂岩などから構成(この採石場は硬質砂岩)され、花崗岩、花崗閃緑岩が挿入しホルンフェルス化しています。

 この砕石工場は、220,000t/月を生産する能力を有しています。これを工場長以下約40名の人員で運用しています。プラントは固定2箇所、移動1箇所、ほかに再生砕石プラントがあります。 

 採石は、まず表土や風化岩を剥ぎ取り、硬いところを表します。(写真2)。この後削孔して発破(写真3、写真4)をかけて砕き、大型のバックホー(100t級)で超大型(40t〜60t級)のダンプトラック(写真5)に積み込み、プラントまで運搬しクラッシャにかける作業(写真6、写真7、写真8)の繰り返しで生産します。
 全体はベンチカットという方法で段状に山を切り取る方法がとられています。
 終わったところには客土して樹木を植え、景観を整えます。(写真9)

 それでは、順に見ていきましょう。

採石現場

写真2 採石現場

発破の瞬間

写真3 発破の瞬間 (中央の黒い固まりが爆発した黒煙です)

発破後

写真4 発破の白煙

ダンプトラック

写真5 巨大なダンプトラック (タイヤ直径が人の背丈より大きい)

プラントへの投入

写真6 プラントへ投入

クラッシャ

写真7 クラッシャ (轟音をたてて岩石を破砕していきます)

プラント全景

写真8 プラント全景

採石後の緑化

写真9 採石後の様子 (上の方はかなり樹木が育っています)


 
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