佐原のまちなみ

皆さんはあまりご存じない土木の一分野に、「都市計画」があります。
例によって土木学会『土木用語大辞典』を引いてみると、次のようにあります。

《都市計画 としけいかく [city planning] 都市という対象領域において、目標とする都市政策の達成を図るために行われる総合的な物的・社会的空間を構成する計画。具体的には土地の利用と施設の配置と規模のあり方を、土地利用・人口配分・交通体系・施設配置等の物的計画によって立案し、その実現を図る計画技術である。また地域の将来を図化することによって、当該都市の備える機能と将来必要な機能を総合的に示すもので、国・地方自治体の行政の道具となるものである。》

要するに、個々の都市の構造物(土木で言えば道路や橋、建築ではビルなど)の計画に留まらず、都市としての全体を計画設計する分野です。最近では「まちつくり」などと称されて、統一したイメージの町並みなどがよく紹介されています。

さて、今回は説明なしで、写真を見ていただきます。江戸時代の町並みかと思わせるほどすばらしい景観です。そしてこの家々が現役です。橋から流れ落ちる水、これは珍しい木造橋と水路の合体構造です。どこかのテーマパークと称する江戸時代の書割セットなど、生きている町にはかなわない良い例です。

この地の都市計画に、果たして土木技術者が参画したかどうか、筆者は知りませんが、一見の価値ある風景ではないかと思います。
これらは千葉県佐原市、伊能忠敬の出身地です。彼は幕府の測量役人として全国の地形図を作成したことで有名です。しかし筆者にとっては、
50歳を過ぎて家督を譲り、新しい道に踏み出したその情熱と忍耐が、起業3年目を迎える54歳の自分と重なって、なんとも憧れの人であったのです。そのふるさとを訪ねてこの町並み、何をかいわんや、です。

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