水門

今回の「身近な土木」は水門です。

利根川水系小貝川は、もうひとつの私の写真探訪コラム「常総の歴史」に登場する平将門の活躍した地域を潤す川で、この川にある、谷和原村の福岡堰、利根町の豊田堰と藤代町の岡堰が、関東の三堰として有名なことは以前ご紹介しました。
その小貝川が利根川に合流する地点より幾分上流で小貝川に合流する川が、藤代町のほぼ中央を流れている北浦川です。その合流地点に写真の水門があります。手前の水面が北浦川です。「北浦川水門」という名称がつけられています。
19963月の完成です。
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支流側から見ると何か無骨な感じ、裏側という気がしますから、前にまわって見ましょう。

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なかなかいいですね。現在はゲートが水面よりあがっていて、支流側本線側の水位は同一なことが良くわかります。
水門とはこのように、水をせき止める構造物です。例によって「土木用語大辞典」(土木学会:技報堂出版)の力を借りましょう。

【 水門 [water gate ; sluice]  河川または水路を横断して設けられる流水制御施設であり,堤防の機能を有するもの.門扉が堤防天端まで達し堤防を分断して設けられる水門は,河川の水位が高くなると閉じて洪水の進入を防ぐ目的で設けられる.また,派川の分派点には分流量を調節するために分流水門が設けられる.河川を横断して門扉を設ける工作物には,水門と可動堰がある.このうち,洪水時または高潮時に,ゲートを全閉することによって堤防の代わりとなるものが水門であり,ゲートを全閉せず流下させるものは堰である.(後略)】
また、ゲートには大別して、上下開閉式、回転ヒンジ式、その他の
3種類がありますが、この北浦川水門のゲートは上下開閉式のホイール形式の「ローラーゲート」です。鉄の板を垂直に引き上げたり降ろしたりするものです。このゲートの大きさは水門の銘板によれば、一枚が横28.0m高さ11.24mであるといいます。

さて、この北浦川水門の個所から少し上流に、写真のような構造物があります。

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これは上の説明にある堰ですが、なんと本体はゴム風船です。近くに寄ってみると水面の高さが左右で(上下流で)違うことがわかります。
ゴム風船を膨らましたり(写真右の姿)萎ましたりして高さを調節するのです。強度の面から、あまり大きな河川には使われません。吉野川第十堰問題の検討過程で代替案として3形式(引き上げ式、起伏式、ゴム式)が提案されましたが、そのうちの一つです。

 

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