土 木 語 典 

 「古ヘ、イエル事アリ、語典ニ渡ラサルハ、智者ノ所談ニ非スト」(塩山和泥合水集)
はじめに 
 以前2級土木の講座を志して中途半端で終わっていました。反省しています。
 捲土重来。少し形を変えて、また初歩の土木施工講座を再開しようと思います。今回はそのイントロダクションです。

 技術などの解説についてはいろいろなブログやYouTube上の講座が出てきました。そこで、そうした最新の情報紹介などは若い人にお任せし、長年土木界で生きてきた(要するに年寄りになった)ために収集できた雑学を、まとまりなく書いてみようと考えました。
 実を言えば、現場を離れて長いために、例えばCCUSなどは、仕組みは勉強しましたから知っているとしても、生の使用状況は体験していませんので、いまひとつ書くことが出来ないため、なんとも致し方ありません。

 最初に考えたことは、このページのタイトルを何にするか、です。
 「講座」ではおこがましい、「辞典」ではえらそう、「手引き」では内容がそぐわない、「ハンドブック」でもない。いっそのこと、書いている身を表すような、古い言葉はどうだろうか。
 で、ありました。「語典」です。「広辞苑」第七版(岩波書店)によれば、意味は「@辞書A文法書。文典。」です。
 土木学会から出ている大部(B5判、1656ページ、2853g、税込み定価55000円)の「土木用語大辞典」(コードNo.T076)という書籍を、前の勤務先を辞めて独立し、この会社を設立したときに買いました。それには及びませんが、少なくとも初級(具体的には2級土木受験前)技術者のためにはなる内容にしたいと考えています。

 さて、今回はイントロダクションですから、この「語典」についてを書いてみようと思います。
 出典は「塩山和泥合水集」(1386年)という、山梨県甲州市(前の塩山市)にある有名な向嶽寺(臨済宗大本山。山号は塩山)に現存する板木で、国宝・重要文化財です。
 「文化遺産データベース」には「『塩山和泥合水集』は向嶽寺の開山抜隊得勝(1327〜87)教えを収録した仮名法語で、その晩年に刊行された。禅宗寺院で開板されたいわゆる「五山版」の板木として残る数少ない例である。『遺誡』は示寂前に弟子に示した33か条を第2世通法明道が開板したもの。」とあります。
 印刷出版(温故堂。明治21年)したものは、「国立国会図書館デジタルコレクション」で読めます。
 65コマ左から4行目に次のような文字が見えます。

          「古ヘ、イエル事アリ、語典ニ渡ラサルハ、智者ノ所談ニ非スト」 
 
 現代語訳は見つからなかった(見つけなかった)ので、勝手に解釈しますと、「昔から言われているように、辞典を参照しないで話をすることは、道理をわきまえた人がすることではない」というようなことになりますか。
 ということで、これから土木に関する言葉を拾い上げて勝手なお話をしていこうと思います。どうかよろしくお願いいたします。
 
 なお、この本は問答集なので、このあとに続く言葉があるのですが、それについてはいずれ後ほど。
2022.02.05

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